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花暦:舘花集作家往来

  うれしくて    相澤 秋生

残雪も棚田のかたち山古志は
妻と娘と靴脱ぎ捨てて青き踏む
若き日の書き込み多き書を曝す
かざす手の影絵にも似て風の盆
木犀の香のうれしくて歩の緩む


  来し方思ふ    春川 園子

師を偲ぶ薔薇の百花の中に佇ち
長寿知らぬ亡き夫に薔薇供へをり
爽涼や来し方思ふ誕生日
秋灯や長き手紙に封をして
亡夫と聴きし昭和の歌を秋夕べ


  恋の歌      岡崎由美子

寝不足の窓より逃す朝の蜘蛛
船宿の青き網戸の潮湿り
潮錆のバス停ポール月見草
忘れたきことは忘れず吾亦紅
十六夜の路上ライブの恋の歌

(「花暦」2016年上期号より)
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 [ 2017/01/02 09:04 ]  俳句 | TB(0) | コメント(0)
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プロフィール

花暦

Author:花暦
『花暦』俳句会のWeb版。
師系・舘岡沙緻、富安風生、岸風三樓。
「人と自然の内に有季定型、写生第一、個性を詠う」をモットーに活動しています。

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