花暦:舘花集作家往来

  遊行柳     新井 洋子

あらたふと室の八嶋の青蛙
遊行柳植田明りの中にあり
関跡の土の湿りや茸生ふ
身に入むや日和山より被災地を
支那蕎麦を旅の締めとし虫の夜


  通りやんせ   坪井 信子

辻芸の毬は光に春の空
春眠の底にナウマン象の牙
風よ通りやんせ網戸は洗ひたて
奥多摩の山気身に添ふ岩魚膳
存へて水の地球の露を踏む


  風を呼ぶ    束田 央枝

七七忌修す寧けさ沙羅の花
風を呼ぶ迎へ火勢ひ増しにけり
掃苔や水たちまちに乾きゆく
雨催ひまだ不揃ひの曼珠沙華
秋薔薇に蔓の巻きつく一人住み

(「花暦」2016年上期号より)
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 [ 2017/01/04 21:36 ]  俳句 | TB(0) | コメント(0)
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花暦

Author:花暦
『花暦』俳句会のWeb版。
師系・舘岡沙緻、富安風生、岸風三樓。
「人と自然の内に有季定型、写生第一、個性を詠う」をモットーに活動しています。

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