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花暦句会報:すみだ(平成29年10月25日)

すみだ句会(すみだ産業会館)

高点3句
裂織の野良着色なき風に立つ    市原 久義
銀杏の踏まれるばかり学生街    岡崎由美子 
新蕎麦や信濃は山を重ね合ふ    高橋 郁子

十六夜や神話を語る神楽殿     福岡 弘子
満開のコスモスガードレール超ゆ  大野ひろし
天水桶残る湯屋跡ゑのこぐさ    岡田須賀子
秋霖や路面に滲む街灯       長澤 充子
武蔵野に樹々の声聴く暮秋かな   岡戸 良一
山里の一村すすき花盛り      桑原さかえ
歳重ねいよいよ頑固唐辛子     工藤 綾子
伏す妻の乾きし喉に擂り林檎    市原 久義
磑ニキロ巨杉の覆ふ秋気かな    貝塚 光子
世の中の進化に遅れ大根煮る    高橋 郁子
残照の森を透きゐる秋意かな    加藤 弥子
一輪の野菊厠に蕎麦処       岡崎由美子

                      (清記順)

一口鑑賞山里の一村すすき花盛り」〜さかえさんの句。一読して句意は明快。芒(すすき)は秋の七草の一つ。日当たりの良い山野に自生する。山里の村全体に芒が群生し、風になびく花穂が輝いている。懐かしくもあり、物悲しくもある風景を目の当たりにしながら、作者は「花盛り」と言い切ったのである。「世の中の進化に遅れ大根煮る」〜郁子さんの句。IT、AIなど現代社会の進化は著しい。そんな流れについていけない自分にジレンマを覚えながら、もはや諦めるしかないと割り切っている。「大根」は冬の家庭料理に欠かせない食材。技術の進化も大事だが、作者にはもっと大切にしたいものがある。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。師系:舘岡沙緻、岸風三樓、富安風生。
『艸』は2019年夏季号で終刊となった『花暦』の後継誌です。2020年1月に季刊誌として創刊します。「艸」は「草」の本字であり、くさかんむりの原形です。二本の草が並んで生えているさまを描いた文字で、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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