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花暦句会報:連雀(平成29年11月1日)

連雀句会(三鷹駅前コミュニティセンター)
兼題「十一月」

高点2句
名のつかぬ赤子父似や新松子     中島 節子
  「末の孫結婚」
寿ぎの日のしづかに来たりななかまど 加藤 弥子

野分中いのちまるめて雀飛ぶ     加藤 弥子
水底に十一月の杭の影        進藤 龍子
月寒く亡夫の椅子孤独なる      束田 央枝
霜月や墨の匂ひの中にをり      春川 園子
木枯一号警官の帽飛ばしけり     根本 莫生
秋天の蒼にまけじと日本海      横山 靖子
誌に集ふ十一月の花暦        中島 節子
長雨に倦みし朝や鵯の影       向田 紀子
銀行の避難訓練冬に入る       田村 君枝
牧の牛里におろすも十一月      松成 英子
口中に黒飴ひとつ日の糧か      田崎 悦子
階二千喘ぐ羽黒の草紅葉       飯田 誠子
アンデスのうす紅の塩十三夜     坪井 信子

                      (清記順)

一口鑑賞霜月や墨の匂ひの中にをり」〜園子さんの句。「霜月」は旧暦11月の異称。冷え込みが本格的になるが、雪が降るにはまだ早く、「雪待月」とも呼ばれる。作者は書に没頭していたのだろう。気がつけば墨の匂いに包まれている。師走を迎える前のひととき。背筋を伸ばし、凛とした佇まいの作者を想像する。「銀行の避難訓練冬に入る」〜君枝さんの句。現代は5年に一度のペースで大きな自然災害が起きている。銀行の訓練といえば、かつては師走前の防犯訓練だったが、いつの間にか避難訓練になっている。世の中の変化を感じさせる一句。「冬に入る」は立冬の日。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。
師系:舘岡沙緻、岸風三樓、富安風生。
『花暦』は2019年夏季号で終刊。後継誌『艸(そう)』(2020年1月創刊)として再出発します。「艸」は「草」の本字であり、くさかんむりの原形です。二本の草が並んで生えているさまを描いた文字で、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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