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花暦句会報:若草(平成29年12月9日)

若草句会(俳句文学館)
兼題「寒鴉」、席題「編」

高点3句
冬の日を握り赤子の深眠り      坪井 信子
寸胴の大根うれしくなつてくる    加藤 弥子
編集の労に感謝や年暮るる      新井 洋子

立食いの湯気のおやきや一茶の忌   新井 洋子
日溜りの濡れ縁あるく冬の蜂     飯田 誠子
編棒の師の指先や冬日和       石田 政江
漁網編む小屋は山茶花日和かな    加藤 弥子
堂裏の売卜小屋や寒鴉        岡崎由美子
寒鴉群れ夕富士を遠くせり      坪井 信子
風呂敷に包む一書や冬桜       針谷 栄子
アルバム古りラガーの夫も老いにけり 森永 則子
煮凝や海鳴りやまぬ九十九里     岡戸 良一
廃屋に「鹽(しお)」の看板寒鴉   市原 久義

                       (清記順)

一口鑑賞廃屋に『鹽』の看板寒鴉」〜久義さんの句。「鹽」は「塩」の旧字体。明治、大正、昭和中期までは「ホーロー看板」と呼ばれる金属製の屋外表示看板が商品宣伝の主流だった。今はコレクションとしてマニアの間で売買されている。「廃屋に『鹽』の看板」と言っただけで景が浮かぶ。寒鴉との取り合わせも絶妙だ。「編棒の師の指先や冬日和」〜政江さんの句。席題「編」で咄嗟に詠んだ句だろう。故舘岡沙緻師は晩年を埼玉県の本庄市で過ごした。作者の住まいも近くにあり、師の最期を看取った。編み物をしている師の指先まで記憶に焼き付いている。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。師系:舘岡沙緻、岸風三樓、富安風生。
『艸』は2019年夏季号で終刊となった『花暦』の後継誌です。2020年1月に季刊誌として創刊します。「艸」は「草」の本字であり、くさかんむりの原形です。二本の草が並んで生えているさまを描いた文字で、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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