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花暦句会報:すみだ(平成30年11月28日)

すみだ句会(すみだ産業会館)

高点3句
旅の駅出づれば湖国冬の虹     貝塚 光子
武蔵野の雑貨屋通り冬ぬくし    岡崎由美子
茶の花や文士旧居の広き縁     岡戸 良一

冬晴や池面に映る天守閣      貝塚 光子
木枯しに舞ふ銀杏葉の床運動    大浦 弘子
風邪ひきて心細さの粥すする    桑原さかえ
バス停へ歩幅小さくなりて冬    岡崎由美子
綿虫やふつと昔の子守歌      加藤 弥子
大熊手上野駅舎に掲げらる     長澤 充子
鰰や雲とつながる能登の海     岡田須賀子
洗濯挟み音立て割れる寒の入り   工藤 綾子
甲斐の日を余さず抱く柿すだれ   高橋 郁子
散りしきる木の葉仄かに香る径   岡戸 良一

(清記順)

一口鑑賞茶の花や文士旧居の広き縁」〜良一さんの句。記念館として公開されているような文豪の旧居を訪れたのだろう。よく手入れされた庭には茶の木が小さな白い花をつけている。それだけでも穏やかな冬日和の景が目に浮かぶのだが、作者はさらに縁側に心を留めた。その広さがそのまま作家の人柄や作品の奥深さに重なり合ったのかもしれない。静かな味わいを感じさせる一句。「洗濯挟み音立て割れる寒の入り」〜綾子さんの句。洗濯挟みはほとんどプラスチック製だ。ベランダの物干しで風雨にさらされたり、日差しを受けたりしているうちに劣化し、ある日突然、パキンと割れてしまう。寒いときの方が割れやすいと思うのは気のせいだろうか。「寒の入り」が効いている。日常の中のささやかな出来事を巧みに詠んだ。「木枯しに舞ふ銀杏葉の床運動」〜弘子さんは初参加。「床運動」は体操競技の一つ。作者は木枯らしに吹かれて舞う銀杏の葉がまるで体操選手のようだと見て取った。ユニークな捉え方を素直に表現した。床をはみ出す葉も多かったのでは…。(潔)
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 [ 2018/12/01 10:33 ]  俳句 | TB(0) | コメント(0)
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プロフィール

花暦

Author:花暦
『花暦』俳句会のWeb版。
師系・舘岡沙緻、富安風生、岸風三樓。
「人と自然の内に有季定型、写生第一、個性を詠う」をモットーに活動しています。

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