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花暦句会報:連雀(平成30年12月5日)

連雀句会(三鷹駅前コミュニティセンター)
兼題「鍋」

高点2句
豆腐屋の笊のあめ色十二月     加藤 弥子
寄鍋や独り身とほす娘来て     中島 節子

昼点す園の茶室や返り花      中島 節子
焼芋の英字新聞拾い読み      飯田 誠子
白鳥の飛来安堵と文とどく     横山 靖子
愛されて雪吊といふ枷の中     加藤 弥子
しのび寄る老いを諾ふ冬桜     春川 園子
この道は亡夫と歩みし帰り花    束田 央枝
冬桜ブロック塀を楯にして     田村 君枝
手仕事の畳屋いまも冬ぬくし    松成 英子
寄鍋や夫も故郷なく恙なく     向田 紀子
大方は地に裏返り朴落葉      田崎 悦子
目も耳も歯も衰へて冬のヨガ    進藤 龍子
牛鍋を囲む目と目と目と箸と    坪井 信子

(清記順)

一口鑑賞寄鍋や独り身とほす娘来て」〜節子さんの句。久しぶりに帰ってきた娘さんと寄鍋を囲んでいる。世間話をしたり、仕事の話を聞いたり、楽しい家族団欒のひとときである。しかし、母親としては娘さんが独身でいるのが気になって仕方がないのだろう。もはや「誰かいい人は?」などとは聞かないが、娘さんの幸せを願う親心はいくつになって変わらない。今、その中心にあるのが寄鍋なのである。「大方は地に裏返り朴落葉」〜悦子さんの句。朴はモクレン科の高木。葉は大きな楕円型で、長さは30センチ以上もある。存在感があるから、見ればすぐに分かる。作者は朴落葉を観察し、その大方は裏返っていると感じたのである。葉の表が薄茶色なのに対し、裏側は銀色を帯びている。裏返っている方が目立つから、そう感じたのかもしれない。写生を大事にしていることがうかがえる一句。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。
師系:舘岡沙緻、岸風三樓、富安風生。
『花暦』は2019年夏季号で終刊。後継誌『艸(そう)』(2020年1月創刊)として再出発します。「艸」は「草」の本字であり、くさかんむりの原形です。二本の草が並んで生えているさまを描いた文字で、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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