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花暦句会報:すみだ(令和元年5月22日)

すみだ句会(すみだ産業会館)
席題「船」「橋」

高点3句
不器用に生きし人生古茶新茶     高橋 郁子
にぎやかに渡船着きけり行々子    加藤 弥子
朝靄に沈む湿原閑古鳥        貝塚 光子

贈るのも贈らるもなき母の日来    桑原さかえ
衣更へてよりの雨の日くもりの日   加藤 弥子
麦秋や石鹸の香の作業服       岡崎由美子
建仁寺垣めぐらす園や夏落葉     高橋 郁子
青葉冷え座布団の待つ無人駅     大浦 弘子
海峡大橋逆巻き荒ぶ夏の潮      長澤 充子
たらい船出払ふ佐渡の夏の海     工藤 綾子
緑風や令和ことほぐ馬車の音     貝塚 光子
青葉潮使命終へたる遠洋船      岡戸 良一

(清記順)

一口鑑賞青葉潮使命終へたる遠洋船」〜良一さんの句。日本列島の南岸を流れる暖流が黒潮。特に五月頃には、鹿児島の南から日向沖、土佐沖、伊豆沖を経て房総沖を北上する。漁師たちはいつしかこの流れを「青葉潮」と呼んだ。カツオはこれにのって北上する。潮の勢いが強く、北海道釧路沖まで到達するときは豊作になると言われる。この句は、遠洋船と青葉潮の取り合わせ。もはや役割を終えて引退する漁船を「使命終へたる」とさらりと叙したところが巧みだ。「青葉潮」の語感の瑞々しさとの対比で、そこはかとない寂しさが引き立つ。作者ならではの詩情が漂う一句。(潔)
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 [ 2019/05/24 22:30 ]  俳句 | TB(0) | コメント(0)
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プロフィール

花暦

Author:花暦
『花暦』俳句会のWeb版。
師系・舘岡沙緻、富安風生、岸風三樓。
「人と自然の内に有季定型、写生第一、個性を詠う」をモットーに活動しています。

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