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艸句会報:連雀(令和2年8月5日)

連雀句会(三鷹駅前コミュニティセンター)

高点2句
うち集ひ「艸」を祝せり深き夏    中島 節子
安全靴の足放り出し三尺寝      岡崎由美子

白く咲き紅く消えゆく酔芙蓉     矢野くにこ
新内ながし二階の膳の副となり    束田 央枝
向日葵を活けるゴッホの絵のやうに  山本  潔
梅雨明けの空の青さよ恙なし     進藤 龍子

 三千院
阿弥陀仏の眼差し受けて苔の花    横山 靖子
関取の二重瞼や玉の汗        向田 紀子
梅雨明けの街青年のエコバッグ    岡崎由美子
碑の百の沈黙蟻の列         坪井 信子
かなかなやスキのある人スキな人   松本ゆうき
水打つて夜へと動く神楽坂      安住 正子
鈴の束腰に跳人の高校生       松成 英子
みんみんや人を見送る駅広場     中島 節子
声明と競ふがごとし蟬時雨      飯田 誠子

(清記順)

【一口鑑賞】うち集ひ『艸』を祝せり深き夏」節子さんの句。艸の第1回総会・創刊を祝う会は7月18日に行われた。ウイルス感染に対する政府の非常事態宣言解除後、再び東京中心に感染が広がる状況の中にあったが、感染予防対策を徹底し、恙なく終えることができた。うち集った人達の意気込みが伝わってくる。作者の思いは「深き夏」に集約されている。「安全靴の足放り出し三尺寝」由美子さんの句。ビルの工事現場だろうか。職人が足を放り出して昼寝をしている。ふと目に止まったのは頑丈そうな靴。何かにつまづいたり、物が落ちたりしたときに、足を守るための「安全靴」だ。常に俳句の材料を探している作者ならではの一句。
阿弥陀仏の眼差し受けて苔の花」靖子さんの句。コロナ禍の前は外国人旅行客が溢れていた京都も、今はひっそりとしているという。本当の意味での京都の良さが楽しめるようになったのかもしれない。掲句は三千院での一句。庭一面に広がる「苔の花」を見ながら、ふと感じた視線は往生極楽院の阿弥陀如来のものだろうか。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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