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艸句会報:かつしか(令和3年2月28日)

かつしか句会(亀有地区センター)
兼題「春の土」または「春泥」

高点2句
手掴みの鯉の鼓動や春隣       霜田美智子
見はるかす大地響かせ春田打つ    佐治 彰子

春泥を踏みて備前の窯元へ      山本  潔
末黒野や土手に一台消防車      新井 紀夫
まとまらぬ稿に一息春炬燵      伊藤 けい
樫の木のふところ深し小鳥の巣    新井 洋子
難病の友から手紙春の雪       西村 文華
ひとり居の窓辺に春の時雨かな    中山 光代
風光る一歳の子の一歩かな      高橋美智子
梅白し久寿餅もまぶしかりけり    山田 有子
春光や口開く埴輪古墳跡       五十嵐愛子
みどりごの一歩一歩や春の土     霜田美智子
春を待つ貧しき語彙を探りつつ    三尾 宣子
筑波嶺や裾を刷きたる棚霞      佐治 彰子
水温む今日の体は良く動く      小野寺 翠
遍くや晩鐘包む春の雪        近藤 文子
山の音風の音聴く寝釈迦かな     千葉 静江
春泥に足をとられてふふふふふ    片岡このみ
ゆるやかな坂を妹背の梅見かな    笛木千恵子

(清記順)

【一口鑑賞】手掴みの鯉の鼓動や春隣」霜田美智子さんの句。一読して立派な鯉の鼓動が伝わってくる。作者は長野にゆかりがあり、名産の佐久鯉料理などに親しんできたという。鯉の手づかみはなかなか難しいが、観光イベントなどでも人気があるらしい。そんな光景を思い出して詠んだ一句。下五の「春隣」でウキウキ感が増す。「春泥に足をとられてふふふふふ」このみさんの句。読んですぐ坪内稔典の代表句<三月の甘納豆のうふふふふ>を思い出した。甘納豆をほおばりながら、春の到来に顔をほころばせているのが「うふふふふ」。これに対し、このみさんの「ふふふふふ」は春泥に足を滑らせて転んだのか、ズボンの裾を汚してしまったのか、いずれにしても照れ隠しの笑いだろう。解釈はご自由に!これも俳句。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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