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艸句会報:かつしか(令和3年4月25日)

かつしか句会(亀有地区センター)
兼題「八十八夜」

高点3句
煎餅の音も八十八夜かな      山本  潔
かにかくに八十八夜のマスクかな  山田 有子
彭湃と樹木八十八夜かな      新井 洋子

行く春や手児奈のをりし真間の井戸 五十嵐愛子
地下足袋のまんま八十八夜かな   近藤 文子
亀有は終の住処や花蜜柑      新井 紀夫
ふりそそぐ藤の花房さわさわと   新井 洋子
街角も煌めく八十八夜かな     中山 光代
古里の卒寿の姉よ種を蒔く     小野寺 翠
菜種梅雨藤田嗣治猫画集      山本  潔
新緑や街一望の関所跡       千葉 静江
行く春や瀬音やさしき旅の宿    佐治 彰子
病む犬が水飲む八十八夜かな    高橋美智子
ハカラメもゴムも八十八夜かな   西村 文華
絵手紙の友は息災山桜       笛木千恵子
父の蔵偲ぶ八十八夜かな      伊藤 けい
亀鳴けり交響曲を聴く夕べ     平川 武子
囀のこぼるる方へ歩きけり     三尾 宣子
駅前の花の広場もみどりの日    山田 有子

(清記順)

【一口鑑賞】街角も煌めく八十八夜かな」光代さんの句。兼題「八十八夜」は立春から88日目に当たる5月2日ごろ。ここを過ぎれば降霜の心配が薄れ、農家が種蒔きを始める目安となる。また、小学唱歌「茶摘」で歌われるように茶どころでは繁忙期を迎える。掲句は、夏へ向かう街角にも輝きが満ちてきた感覚を捉えてシンプルに詠んだ。「父の蔵偲ぶ八十八夜かな」けいさんの句。蔵は子どもにとってワクワク、ドキドキする空間だろう。そんな蔵に出入りする父親の姿を見ながら育った作者。蔵の中の様子や匂いを思い出しながら、蔵が大好きだった父親を偲んでいる。どこかから「茶摘」の歌が聞こえてきそうだ。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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