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艸句会報:連雀(令和3年6月)

連雀通信句会

高点2句
十薬やお薬師様の処方箋       飯田 誠子
北上川の蛇行緩やか夏つばめ     安住 正子

山法師命つないで今年また      春川 園子
地球儀のグリーンランドを射る西日  坪井 信子
遠郭公誰を呼ぶのかけふもまた    束田 央枝
夜濯のマスクを吊す鴨居かな     岡崎由美子
浄瑠璃の人形の泣く虎が雨      松成 英子
梅雨入りや湯煙しみる上別府     渕野 宏子
畳屋の片付いてゐる走り梅雨     安住 正子
葉桜を愛でし人亡き石灯籠      横山 靖子
カヌー漕ぐ子らのオールの儘ならず  中島 節子
空蟬に草の匂ひのありにけり     飯田 誠子
梅雨曇はらから遠くなりしかな    進藤 龍子
辰雄忌の白薔薇に佇つ少女かな    山本  潔
後悔やそつぽ向きたる供花の百合   向田 紀子

(清記順)

【一口鑑賞】地球儀のグリーンランドを射る西日」信子さんの句。ご主人の仕事で若い頃には西アフリカで暮らしていた作者。一人暮らしとなったいまも夢は世界を駆け巡るのだろう。コロナ禍で引きこもりの生活を強いられるなか、地球儀はさまざまな想像を膨らませてくれる。この句は、北極圏を眺めていたときにふと現実に引き戻されたのかもしれない。窓から差し込む西日がグリーンランドを照らしていたのだ。それをすかさず一句にした。「カヌー漕ぐ子らのオールの儘ならず」節子さんの句。子どもたちがカヌーの教習を受けているのだろうか。好き勝手にオールを動かす子もいてカヌーがぶつかったり、沈みそうになったりしているのかもしれない。そんな様子をハラハラ見ている作者。「儘ならず」に子どもたちへの優しいまなざしが感じられる。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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