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艸句会報:かつしか(令和3年10月24日)

かつしか句会(亀有地区センター)
兼題「園」

高点1句
肌寒の身のうちにある痛みかな    三尾 宣子

秋暑し夜更けの地震に戦きて     三尾 宣子
地に落ちてなほ美しき柿落葉     片岡このみ
紅葉且つ散る霊園のモアイ像     新井 紀夫
吊し柿一つひとつの陽の匂ひ     山本  潔
鯖雲やトルコ名物サバサンド     西村 文華
虫の音に微睡み今日のあれやこれ   高橋美智子
歯切れ良き浜つ子言葉天高し     山田 有子
木の葉舞ふ園児巻き込み鬼ごつこ   近藤 文子
旅終えてまた旅を恋ふ十三夜     千葉 静江
吊橋や粧ふ山に誘へり        五十嵐愛子
誰のためこんなに赤く返り花     小野寺 翠
公園に園児らの列秋探し       西川 芳子
きらひすききらひでもすき秋桜    霜田美智子
ハンガーの重くなりゆく冬隣     平川 武子
石仏の衣や彩さす草紅葉       中山 光代
揉み塩にきゆきゆと色濃き秋茄子   笛木千恵子
熊よけの鈴の行き交ふ草紅葉     佐治 彰子
草紅葉殺生石の注連ゆるび      新井 洋子
わが庭のいづくに棲むか痩飛蝗    伊藤 けい

(清記順)

【一口鑑賞】肌寒の身のうちにある痛みかな」宣子さんの句。晩秋になると、寒さを感じるようになる。俳句では、ただ単に肌に感じる寒さを「肌寒」、心理的に感じる寒さを「そぞろ寒」「うそ寒」などの季語に託して詠む。この句は、皮膚で捉えた寒さのなかに「身のうちにある痛み」を訴えているが、その正体はわからない。「痛み」をどう受け止めるかは読み手にゆだねられている。「紅葉且つ散る霊園のモアイ像」紀夫さんの句。この日の兼題「園」で「公園」「園児」「庭園」などの句が多く出されるなか、「霊園のモアイ像」が異彩を放っていた。実際に北海道・真駒内の霊園にモアイ像があるそうだ。旅好きの作者の記憶を思い起こして詠んだ一句。季語「紅葉且つ散る」に臨場感がある。(潔)
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艸俳句会

Author:艸俳句会
艸俳句会のWeb版句会報。『艸』(季刊誌)は2020年1月創刊。
「艸」は「草」の本字で、草冠の原形です。二本の草が並んで生えている様を示しており、草本植物の総称でもあります。俳句を愛する人には親しみやすい響きを持った言葉です。

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